30代で翻訳未経験から翻訳者としてデビューする方法を解説
こんにちは。ネコ1000%です。
IT業界で翻訳者を始めて約5年になります。
帰国子女でもなく、海外留学の経験もないけど、これまで英語が好きでずっと勉強してきた方。
そんな方が30代に入り、「これからは好きな英語で食べていきたい」と思っていませんか?そんな時「翻訳」も1つの選択肢です。
以下のような疑問があるのではないでしょうか。
「これまで英語が好きで勉強してきて、TOEIC 800、900点は持っている。
でも、どうやって翻訳の仕事をスタートしたらいいか分からない」。
「翻訳者に必要な英語力はどのぐらいなのか」
「翻訳のトライアルはどういったものなのか」
今回は翻訳は未経験だけど「是非、翻訳をやってみたい」という方に、翻訳者としてキャリアをスタートする方法を教えます。
- 翻訳は未経験なら「実務翻訳」からキャリアをスタートさせよう
- 実務翻訳と出版翻訳の収入
- 翻訳未経験からのスタート裏技 派遣の「急募」をねらう
- 翻訳者は通訳者ほど単語を知らなくても大丈夫
- 翻訳が未経験でもOKな仕事が見つかる派遣サイト
- 翻訳の仕事に応募すると必ず必要なトライアル
- まとめ
翻訳は未経験なら「実務翻訳」からキャリアをスタートさせよう
まず、最初にお伝えしておきます。翻訳の経験がなくても翻訳者にはなれます。
だって、だれでも最初は未経験からスタートしているからです。
しかし実際にどうやってスタートしたらいいのでしょうか?
私も最初は全くわかりませんでした。
簡単に言うと翻訳といっても大きく分けて2つあります。「実務翻訳」と「出版翻訳」です。
実務翻訳とは、医療、特許、IT、法律などの分野やビジネス関連の資料を翻訳します。
一方、出版翻訳は、出版された本を翻訳するというものです。
翻訳が未経験の場合は、「実務翻訳」から始め、興味があれば「出版翻訳」もやってみるというスタイルがいいと思います。
ちなみに私は「実務翻訳」からスタートして、ずっとこの分野でやってきました。
そして、今後もこの分野が好きなので継続していきたいと思っています。
実務翻訳と出版翻訳の収入
実務翻訳と出版翻訳では、実務翻訳の方が安定した収入を得られます。
その理由の1つは「出版翻訳は既にベテラン翻訳者さんが多数いて、その方々に仕事の大半が依頼される」からです。つまり、出版翻訳は狭き門です。
実際の額面で言うと、
実務翻訳は年収300~700万円です。
売れっ子翻訳者になると1000万円プレイヤーもいるようですが、ごく稀です。
一方、出版翻訳は0~数千万円と幅広いです。
翻訳した本が大ヒットして印税が入ってきたら、印税生活が出来るかもしれません。そういう意味では、夢のある職業といえますね。
翻訳未経験からのスタート裏技 派遣の「急募」をねらう
翻訳者として未経験からのスタートする場合は、実務翻訳でかつ企業内に常駐する形式が1番入りやすいと思います。
その理由は、未経験でもOKという案件がちらほら見られるからです。
また、それ以外にたまに見られるのが「急募」案件です。
「急募」案件は企業側が「即日からでもスタートできる人」を探しています。
そのため、余裕を持って人材を探している企業よりも敷居が低いです。
採用する企業の中には恐らく、下のように考えているところもあると思います。
「トライアウト受けてもらって、よほど出来が悪くなければ、たとえ合格点に足していなかったとしてもとりあえず入ってもらおう。そして、入ってから徐々に覚えてもらえばOK」
私の場合、「急募」案件に応募して、面接もトライアルもなしで書類だけで判断したのです。そして、「じゃあ、明日から来てね。」と言って頂いた企業もありました。
これは、稀なケースかもしれませんが、実際にそういう企業もあります。
だから、翻訳未経験の方にとっても、ハードルが若干低くて、スタートしやすい案件だと思います。
もし、気になる仕事があったら自分がすべての条件を満たしていなくても、思い切って応募してみてください。
翻訳者は通訳者ほど単語を知らなくても大丈夫
翻訳者は通訳者と違い、作業中に1人でインターネットで単語や専門用語を検索ができます。そして、通訳のように瞬時に訳さなければいけないというわけではありません。
じっくり考えながら文脈から意味を読み取って、適切な訳出をしていきます。
そのため、通訳者ほど多くの単語を覚えている必要はありません。
Google翻訳や、その他の辞書サイトを利用できるので、通訳者と比べると必要な単語数は少ないです。
しかし、通訳者と同じようにリスニングをしたり、普段から通訳の練習をしておくと翻訳のスピードは格段に速くなります。
やはり、翻訳は「正確性」と「スピード」が大切です。そのため、余裕があったら通訳の練習もしておくと大きな力になります。
私が過去に働いていた現場では、通訳を長年やっていたけど、家庭の事情で通訳をしなくなり、翻訳者になった方がいました。
その方は元通訳者だったので、翻訳のスピードがとても早かったのを覚えています。
翻訳が未経験でもOKな仕事が見つかる派遣サイト
企業に派遣社員や契約社員として常駐するスタイルを希望する場合は、en派遣をチェックしてみてください。
たまに、翻訳未経験OKという仕事が出ています。
翻訳の仕事に応募すると必ず必要なトライアル
次に翻訳者の仕事に応募すると、必ずといっていいほど「トライアル」という翻訳スキルをチェックするテストを受けなければなりません。
やはりここが1番緊張します。
トライアルのスタイルは様企業によって様々です。
私は在宅で翻訳をするよりも、企業に常駐して1つのプロジェクトや社員の方々と協力して仕事を進めていくことが好きなので、ずっと常駐で就業しています。
そのため、ここでは常駐の際のトライアルの順番についてご説明します。
応募したい仕事にエントリー
↓
翻訳者を募集している通・翻訳の派遣会社で登録
↓
登録の場で翻訳トライアルを受ける
これが一般的な流れだと思いますが、派遣会社によってはメールで翻訳の問題を送ってきます。その後、家で翻訳して派遣会社に返信するという場合もあります。
翻訳トライアルでのチェックされる箇所とは以下と言われています。
(これはあくまで、私の個人的な推測ですのでご了承ください。)
- 誤字、脱字
- タイポ
- 訳抜け(訳し忘れ)
- スペースの有無
- 原文に書いてないことを訳しているか
翻訳のトライアルは、ものすごく細かいところを見られます。
そして意図的に間違えやすい箇所や、ひっかけ問題のような文章が出題されることがあります。派遣会社側は、応募者がそこをどう切り抜けるかを見ています。
まとめ
どうでしたか?
「留学経験がないけど、これまで一生懸命勉強してきた英語で食べていきたい」という方は是非この記事を参考にしてみてください。
そして、少しでも翻訳者としてデビューできることを応援しています。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
AI翻訳は人間を超える?翻訳の未来をひもとく
現役翻訳者のネコ1000%です。
最近、「AI (人工知能)」という言葉を聞くようになってきました。新聞やニュース、広告などにもたびたび登場する言葉です。
1番身近なAIというと、iPhoneのSiriではないでしょうか。
Siriはユーザが話しかけると、それに応じて音声で必要な情報を調べてくれます。
それ以外にも音楽をかけたり、電話帳に登録している友人に電話をかけたりもしてくれます。
実は2010年代後半は「人工知能の第3次ブーム」と呼ばれており、AIの研究・開発が世界中で加速しています。
総務省の発表によると、「就労者の47%が代替できる可能性の高い職業に従事している」とのことです。
そして、AI翻訳はすでにGoogle翻訳や74ヶ国語対応の翻訳機ポケトークなどの開発が進み、かなり高い精度の翻訳が可能になってきています。
このまま進化していくと「翻訳者は仕事がなくなってしまうのではないか」ということも聞かれます。今回はこの点について書きます。
AI翻訳の登場で変わる翻訳の未来
まず翻訳の未来についてです。優れた翻訳機が登場しています。
かんたんな日常会話であれば、翻訳機を使ってほぼ完璧に訳せます。
ビジネスにおいても、ある程度シンプルな内容であればほぼ正確に訳せます。
翻訳機の質は下の記事をご覧ください。
知り合いの翻訳者によると、「翻訳業界ではAI翻訳が徐々に現場に入ってきている」ようです。特に、一見むずかしく思われる法律や特許関係の分野です。
なぜこの分野にAI翻訳が浸透してきているのでしょうか?
それは、法律や特許の文章はあるていど形式や使われる用語も決まっているからです。
もちろん、まだまだAI翻訳だけで特許分野の翻訳を完ぺきに出来るわけではありません。これからも改良の余地はあります。
たいていの場合、最初の翻訳(下訳)はAIで翻訳します。その後、人間の翻訳者が少しずつ文章をチェックして不自然な訳がないかを見ながら修正します。
ただ、特許の分野でもこの手法が100%というわけではありません。
人間の翻訳者の役割が多様になる
これはあくまで個人的な予想ですが、今後、AI翻訳はさらに精度が上がります。
それに応じて、人間の翻訳者の働き方も大きく変わると思います。
以下の点が主な変化のポイントになると思います。
- 今まで以上に質の高い翻訳
- 構成や編集チェックの能力が求められる
- 企業に常駐する翻訳者の場合、周りの従業員とのコミニケーション能力や交渉能力も求められる(これはすでに、多くの現場で必要です。)
つまり、将来は翻訳者も翻訳だけ出来ればいいわけではなくなると思います。
当然、質の高い翻訳は求められます。それはいつの時代でも同じことです。
翻訳に限らずあらゆる仕事において、質の高いサービス・商品が求められるのは同じですよね。
高い質の翻訳以外にも、これからは翻訳者にも「柔軟性を持って現場の要望に答えていく」ことがよりいっそう必要になるでしょう。
Google翻訳の質が向上している
10年ほど前にGoogle翻訳を使用したときは、不自然な翻訳も見られました。
しかし、ここ10年の間に不自然な訳はかなり減り、Google 翻訳の質は向上してきました。
ビックデータやAIが発展が主な理由です。
ほんの数年前までは、私もGoogle翻訳などの機械翻訳は使いませんでした。
それは、自分で翻訳した方が早くて正確だったからです。
しかし最近はGoogle翻訳を使うとかなり高い精度で翻訳してくれます。
そのため、個人的にはかなり助かっています。
AI翻訳の進歩により翻訳の仕事も減るのでは?と言われてますが、私はあまり心配していません。
もちろん翻訳の内容や、仕事の役割は変わっていくと思います。しかし、それは翻訳に限ったことではありません。
例えば電話の発展を見てみましょう。
電話をかける際、つい 40年ほど前までは電話をつなぐ、電話交換士が必要でした。
しかし、そのうちその職業も必要なくなりました。
それに代わって今度は、携帯電話やPHSが普及してきました。
そして2000年代に入るとスマートフォンが登場しました。
今ではSkype等の無料電話で世界のどこからでも電話できます。何時間話しても無料です。
しかも、今は1人が1台のスマホを持っている時代です。
世の中はどんどん進化し、そのスピードは増しています。
翻訳という職業でも柔軟性を持って対応すれば、失業せずに済むと考えています。
フリーランス翻訳者も柔軟性を持とう
正直に言うと、フリーランス翻訳者だけで生活していくの、今よりも厳しい時代になると思います。
トップレベルのフリーランス翻訳者の年収が現在 700~800万円と言われています。
このレベルの人たちはほんの一握りです。
それ以外となると年収は経験や実力に応じて下がっていきます。
もちろん、そのトップ数パーセントを目指して、翻訳の勉強にまい進するのも、まったく悪いとは思いません。
ですが、考え方によっては、「インターネットを使って今まで庶民は得られなかった大きな富を構築できるチャンスだ」ともいえます。
2016年に安倍首相が「副業・兼業はオープンイノベーションや起業の手段としても有効であります」と述べています。
つまり終身雇用の時代は終わりが来たといえます。
そして、これからはこの時代は「自分で自分の身を立てていかなければならない時代」です。これは決して簡単なことではないと思います。
これは翻訳の業界においても同じです。
しかし、一般の会社員と比べてフリーランス翻訳者は時間の制約がゆるいです。
やりようによっては、自分の好きな時間に働き、好きな時間に休めます。
つまり、その間に副業をすることも可能です。
そして今はインターネットを使って様々な副業ができる時代です。
副業である程度の収入を確保できれば、後は少しずつでも翻訳を継続しながら翻訳者として食べていくことができます。
まとめ
いかがでしたか?
AI翻訳の進歩は止まりません。
いつの時代でも変化に対応するのは簡単なことではありません。
しかし、裏を返せば柔軟に対応できれば生き残っていけます。
そして、どうせなら楽しみながら変化に順応していきたいですね。さらに、順応することで自分の知らない可能性を広げられるかもしれません。
いまさら聞けない「TOEICって意味あるの?」 現役翻訳者が徹底検証!
大手企業の海外支店や、外資系企業への転職などにはやっぱり英語が必要ですよね。
その時に一般的に1番知られているテストはTOEICだと思います。
また大学生は就職するために、英語が苦手な学生でもTOEICが必要だと考えている人が多くいるかもしれません。
しかし、それと同時にTOEICで900点以上をとったからといって「英語が話せない」「外国人とコミニケーションが取れない」と聞くこともあるのではないでしょうか。
せっかく勉強して苦労してTOEIC 800点、900点とってもそんな状況になるんだったら、意味ないんじゃないのかと思うかもしれません。
そんなギモンについて、TOEIC 900点以上を獲得した現役翻訳者がお話しいたします。
TOEICの意味
まず、「TOEICとは国際コミニケーション英語能力テスト(Test of English for Tnternational Communication)の頭文字をとったTOEICとは、英語を母語としない者を対象とした英語によるコミニケーション能力を検定するための試験である」と定義されています。
2016年のTOEIC受験者数は250万人以上だそうです。そのうち、ほとんどが日本人と韓国人が占めているといわれています。
また一説によると、日本人などのアジア人が北米の大学に進学するために必要なTOEFL(Test of English as a Foreign Language)というテストがあります。
このTOEFLが日本人などには難しすぎるため、このTOEICというテストが作られたとも言われています。(諸説あり)
つまり、「日本人及び韓国人にとって受けやすいテストだ」といえると思います。
TOEICは意義ある資格
結論から言うと、特定の人にとっては「TOEICは意義のある資格」だと思います。
ではどんな人にとってTOEICは意義があるかを説明します。
個人的な見解ですが、就職や転職を目的とするのであれば、TOEICの勉強は非常に有効だと思います。
その理由として、「TOEICのスコアを昇進、昇格の要件にしていますか?」という質問を企業にしたところ、約40%の企業が「要件にしている」(16.6%)、「または要件にしていないが将来要件にしたい」(31.8%)と回答しています。(TOEIC 公式サイト参照)
この観点から見ると、就職したい企業によっては必要だといえます。
しかしそれ以外の学生や、転職活動をする人にとっては必要ないのでしょうか?
そんな事はないと思います。
TOEICはビジネス向けの英語で構成されているテストです。しかし、内容はそれほど難しくなく、「英語の処理速度を測るテスト」だと思います。
ですので、英語を学習する上ではとても有効なテストです。
また、TOEICは内容が比較的かんたんなので、TOEICに出てくる英語表現をくり返し練習し、覚えることで、自分の英会話力アップにとても役立つつテストです。
これは就職や転職を希望している人たちだけでなく、英語力を高めたい英語を勉強している全員に言えることです。その観点からもTOEICは意義のあるテストだと思います。
TOEIC950~990点は通訳者のエントリーレベル
TOEIC何点あれば通訳者になれるのか?気になりませんか?
一般的にはTOEIC950点~990点というと高得点ですよね。どの企業の面接でも恥ずかしがらずに面接官に言えるレベルです。
しかし、通訳者としてはエントリーレベルです。つまり、通訳者は皆さんこのくらいの点数は取れる英語力をお持ちです。
また、通訳者といってもいろいろな種類があります。
他の記事(通訳者って稼げる職業なの?通訳タイプ別メリットデメリット)でも紹介した、社内通訳者、フリーランス通訳者のほかに、アテンド通訳というのもあります。
アテンド通訳は工場見学や展示会などの商談で対応する通訳のことです。
そして、新人通訳者がアテンド通訳を行うことが多いです。
一口に「通訳者」といっても、アテンド通訳から国際会議での会議通訳まで幅広い職業です。
ちょっと話はそれましたが、アテンド通訳を受けるレベルの通訳者でさえTOEICは900点台後半から満点を取れる能力がある人たちばかりです。
つまり、通訳者の面接ではTOEICが900点以上というのは最低ラインでしかありません。この点数を持っている事はあまりアピールポイントにならないと思います。
少なくとも、私がこれまで受けてきた企業の通訳面接では一回も「TOEIC900点以上もってるんだね。」などと言われたことはありませんでした。
当然ですが、TOEICの点数よりも通訳者にはじっさいの通訳スキル、経験、人柄が重視されます。
ちょっと余談ですが、通訳者を使い慣れていない企業では、「高い英語力を持っている人は通訳ができる」と思い違いされてしまうことがあります。
私が通訳スクールに通っているとき、このような思い違いにより、「通訳を任されたから通訳スクールに勉強にきた。」といっているクラスメートもいました。
しかし、通訳能力は特別な訓練を長年受けて初めて身に付く能力です。
TOEIC 990点を持っているから通訳ができるわけではありません。
もちろん簡単な日常会話の通訳であれば問題なく出来るかもしれません。
しかし、専門的な会議の通訳、ましてや同時通訳となると専門のスクールでみっちりと時間をかけて勉強してスキルをみがくのが王道です。
翻訳者もTOEIC900点以上は持っている
次に、では文章を訳す翻訳者どのぐらいのTOEICスコアを持っているのか気になりますよね?
仕事で翻訳者は英語を聞く・話すというチャンスは少ない、または無いかもしれません。しかし、基本的には高い英語力を有しているのも当然のことです。
そのため、TOEICスコアも900点以上持っている人が多いと思います。
ただ翻訳者にはTOEICの点数以上に、専門知識・背景知識が重要になってきます。
TOEICの点数が900点以上というのも、翻訳者にとってもあくまでスタートラインです。
また翻訳者にとって大切な能力の1つに、検索・調査能力があります。
これは通訳者にも共通した必要な能力ですが、どこまで1つの用語にこだわって検索するのかなども必要な要素になってきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はTOEICの意味について書きました。それ以外にも、英語のプロである通訳者や翻訳者はTOEICのレベルはどのぐらい持っているのかについてお伝えしました。
「TOEICって意味あるの?」と感じている方にとって、少しでも参考なれば嬉しいです。
【1人4役】翻訳者でも翻訳だけしていればいい時代は終わり???
私は現在、IT開発プロジェクトで通・翻訳をしています。
最近、残業が多くて昨日は遅くまで働いたので疲れました。
残業の主な理由は大量の「翻訳」だけではありません。
現職では複数の役割をこなしています。
翻訳に関係する業務の中でも学ぶことも多いです。
そして、自分の向き、不向きを再度、確認する機会にもなりました。
それでは翻訳以外の役割をお伝えします。
翻訳以外の役目1 エディター
翻訳者として就業していますが、様々なソフトウェアを使ってファイルの編集もします。
当たり前ですが、文字がきれいに表示されるか、フォントは正しいか、余計なスペースが入っていないか等をチェックして、ととのえます。
翻訳以外の役目2 コーディネーター
私は社内で翻訳しており、自分の部署には先輩の翻訳者と私の2名が常駐しています。
そして、多くの社員さんから翻訳依頼を頂くため、以下の「コーディネーション」が発生します。
- 納期の調整
- 参照資料、訳語の揺れがあった場合の確認
- プロジェクトの進め方など
翻訳以外の役目3 チェッカー
そして最後に「チェッカー」です。
自分たちの翻訳した文章を先輩とクロスチェックしたり、修正したりします。
この作業は他人の訳出を確認できて、自分の訳出をチェックしていただけるのでとても勉強になります。
翻訳者になる前のプロセスとして、チェッカーで経験をつんで、色々な訳者の表現を見れるのでとても勉強になります。
まとめ
今回は翻訳者に必要な役わりについて書きました。
最近の作業の割合は
翻訳3、編集2、コーディネーション1、チェック4
という感じです。
私は「翻訳」と「ファイルの編集」は好きですが、チェック作業の割合が増えてくると楽しんでばかりもいられません。
疲れが溜まってくるとなおさらです。
以前、翻訳会社の営業の人から「あるチェッカーさんは、自分は翻訳は向いてなくて一日中チャックしている方がいい」と言っている方もいると聞きました。
一日中となると、訳文のチェックだけをずーっと約8時間もするのです。
私は1時間もたつとだんだん集中力が切れてます。ランチの後などは眠気との戦いです。
そんなチェッカーさんの忍耐力と集中力の凄さに改めて感心させられました。
あまり中身の無い記事でしたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。