IT翻訳で食っていく

現役のIT翻訳者がTOEICや翻訳について書くブログ

30代から通翻訳者になるなら、迷わず需要のある分野を選べ!

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こんにちは。ねこ1000パーセントです。

半年以上ブログを更新していませんでしたが、もう一度やってみようという気持ちになったので、書いてみます。


英語が好きで、多くの時間とお金を費やしてきた方も多いのではないでしょうか?

 

英語をたくさん勉強して TOEIC 900点を取ったり英検1級に合格して高い英語力を身に付けた方や、そこを目指している方々もいらっしゃると思います。

ただ、その目標を達成した後はどうでしょう?

一般的にはTOEIC900点や英検1級よりもレベルの高い英語の試験ってなかなか無いですよね。

 

そうすると、目標を失ってしまいこの先どうしよう?ってなりそうですね。

せっかく大学で英語を専攻したり、留学してそれだけ高い英語力を身につけたのですから、是非それを活かしてお金を稼いでみてはいかがでしょうか?


そこまで英語を勉強できるというのは 、「英語は好き」だからだと思います。


英語で食べていくというと、やっぱり通訳・翻訳を考える考え付くのではないでしょうか?

ただ、通訳・翻訳は不安定な仕事です。

 

実際に通訳翻訳の学校に通いはじめて、半年、1年と時間が経ってくると徐々に基礎力が付いてきます。

 

そうすると、「どの分野に特化した通訳者または翻訳者になろうか?」という考えが出てくることでしょう。


そこで今回は自分の専門の分野を選ぶにはどうしたら良いかをご紹介します。

 

通訳・翻訳は興味が無くても「需要のある分野」を選ぶ

あたり前の話ですが、通訳・翻訳の需要がある分野でないと仕事はありません。


今後、需要のありそうな分野としては「 再生エネルギー」、「環境」、「IT」、「IR」など多岐に渡ります。

そんな中 、自分がこれまでトライしたことがない分野に進んでみてはいかがでしょうか?

知見を広げ、経験を積み、人脈を作ることが重要です。


どのような仕事でも経験者が優遇されるのは当然ですが、誰も最初から経験者ではありません。

探してみると「未経験者 OK」や「未経験でも意欲的取り組める人を求む」などのコメントが書いている求人も目にします。

ITプロジェクトの通訳・翻訳者としての体験談

私はIT 業界を専門として通訳・翻訳者として働いてきましたが、最初から ITに興味があったわけではありません。

この業界に入る前は IT は難しそうなイメージがありました。

今でも分からないことは次々に出てきますが、その度に新しいことを学ぶことができ、知識が増え、経験が積み上がっていくのを感じると嬉しくなり、やりがいを感じます。


まず、派遣社員として メジャーな IT システムを扱うITプロジェクトでの翻訳からスタートしました。

多くの企業がこのシステムを取り入れています。

特に大企業はではかなりの割合で使用されているので、ここでの経験が、その後に IT プロジェクトを渡り歩いていく上で大きな強みにとなりました。

 

しかし、初めて IT 業界に足を踏み込んだ時は、これが自分の「強み」になるなんて1ミリも思いませんでした。

それでも「継続は力なり」で、繰返し IT システムや関連の仕事をこなして学んでいくことで、自分の武器の1つになりました。

現在では 「あなたの得意分野は何ですか?」と聞かれたら 「IT 分野の〇〇システムです」と迷わず答えられます。


皆さんも自分がまったく経験のない分野であっても、需要のあるところからスタートしてみるのは決して悪くないと思います。

2年後、5年後、10年後には自分の得意分野の1つになり、その分野の仕事がであれば安心して受けることができるようになると思います。

通訳・翻訳こそ「好きな分野」を選ぶ

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上にも書きましたが、 いくら自分が好きな分野があったとしても「市場の需要」がなければ仕事はできません。


だからといって「自分の好きな分野」でないところから入ると、やはり忍耐強さが求められます。

そのため、忍耐力に自信がない人や苦手な人は 、100%でなくても自分の好きなことが 少しでも入っている分野、10%でも20%でもいいので自分が興味を持てる分野を選んでみて下さい。

 

少しでも好きな要素が入っていると、より興味がわき、積極的に知識を深めていくことが 通訳・翻訳者として食べていけるようになる近道だと思います。

 

例えば スポーツに興味があるとします。

私の場合は「サッカー」にはとても興味がありますが、「野球」にはあまり興味があまりません。

 

しかし、「スポーツ」という1つの枠組みで考えて通訳・翻訳の仕事を探してみたことがあります。

 

そうすると、あるプロ野球チームが外国人選手に対しての通訳・翻訳者を求めていました。


その時は私の興味のある「サッカー」ではなかったため、応募はしませんでしたが、今思うと同じ「スポーツ」というフィールドでみれば、 興味を持てる可能性は大いにあったと思います。

 

やり始めてみると自分が知らなかった世界が実は自分の興味を持てる分野であると気づくことも多くあるのです。

話は少しそれてしまいましたが、少しでも興味を持てる分野でしたら、トライしてみることをお勧めします。

 

仮に野球の通訳者として働いたとします。

そうすると、そこから「野球の専門知識」だけではなく、「どういった場面で通訳が必要なのか」「翻訳が必要なのか」、「どういう風に訳すといいのか」を学べます。

 

それだけでなく、スポーツ業界でのコネクションもできます。

例えば、野球界での通訳経験があるとします。

そうすると、サッカー界の通訳・翻訳の需要が出てきた時に、「スポーツ界での通訳経験」が大きなアピールになります。

 

もちろん「サッカー界での通訳の経験があります」とは言えません。

しかし、プロのスポーツ選手は分野を超えて交流していることが多々あります。

〇〇というプロ野球チームのA選手と〇〇というサッカーチームの B 選手は実は同じ高校卒業していて、今でも食事をする仲だとします。

 

そして、そのサッカーチームに外国人選手が来るのでそこで通訳を必要としているから「もしよかったら君やってみないか?」ということがあるかもしれません。

これは私の体験ではなく可能性についての話です。

通訳・翻訳業界は実力が物を言う世界なので、お客さんから信頼を獲得することが何よりも大切です。

信頼を得られれば、そのお客さんが別のお客さんを呼び込んでくれます。

そして、仕事を得ることができるというのは 度々ある ケースです。

そのため100%自分が興味を持っていなかったとしても、少しでもかすっているのであれば その分野にトライしてみるのもアリだと思います。

通訳・翻訳の分野に悩まず、まずは流れに身を任せてみる

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「流れに身を任せる」とは、自分が興味を持っている分野ではぜんぜん仕事がなく、通訳・翻訳者としてどうキャリアを形成していけばいいか迷っている場合に、考えすぎず需要がある仕事をまずは受けてみることです。

やる前から分野を絞り過ぎずに、色々な仕事を受けながら、「自分にはこれが向いている。」

「これだったら続けられる」または「これだったらもうちょっとを深掘りしてみたい」と思える分野が出てくると思います。

それが出てきてから自分の専門性を追求していくのも一つの方法です。

流れに身を任せてみる」というのは自分の意思がないまた優柔不断だと取られるかもしれませんが、それでもいいと思います。

ましてや社会経験の少ない若者であったり学生が今後通訳翻訳で食べていきたいと思った時に、最初から 分野を絞ることができる場合の方が少ないと思います。

ですので まずは 自分が本当にやりたくないと思っているものであっても まずは挑戦してみるのもいいと思います。

まとめ

いかがでしたかいかがでしたでしょうか?

今回は通訳・翻訳者の専門分野を絞っていくかに焦点を当てて書いてみました。

その選択肢としては

1 需要のある仕事を選ぶ

2 自分の興味のある分野を選ぶ

3 流れに身をまかせてみる

です。

 

通訳・翻訳者は自分が得意でないことであっても仕事につながる可能性が多々あるので、まずは色々と挑戦してみることをお勧めします。

今、「こんな仕事してて本当に通訳・翻訳者になれるのかな?」と疑心暗鬼になっているあなた。

 

何がどこでどう生きてくるか本当に分かりません。 

私は通訳・翻訳者になる前に、貿易の仕事をしてました。

貿易部ではまったく興味の無かった SAPというITシステムを使って、製品情報を入力する業務もしていました。

その数年後に、そのSAPのことを多少なりとも知っていたため、SAP関連の IT プロジェクトから通訳・翻訳者としてのキャリアをスタートできました。

まさに、「興味は無いけど需要がある分野」を選んだからだと思っています。